経営コンサルタントの業界は激動の時代に入ったといっても良いだろう。
インターネットを閲覧していれば、コンサルタントが数え切れないほど登場している。特に、ソーシャルメディアと言われるツイッターやフェイスブックを見れば、IT系のコンサルタントと目ぼしき人が山のように溢れている。
経営コンサルタントのポジションは今後どのように変わっていくのだろうか?
いずれにしても、WEBの世界では若くして成功したITコンサルタントが乱立している。まさに、ITコンサル系は戦国時代といえるだろう。
しかし、よく考えてみれば、ITというのは偶然性やタイミングによって、それほど実力がなくてもビジネス的に上手く行くことも多い。
もちろん、本質的なマーケティング戦略などを駆使して成功に導いた人もいるだろうけれど、運的な要因によって「偶然的に」成功した人もいる。
そういった運も含めて「実力」であることは間違いないが、経営コンサルタントと言うのは、自分が成功した事実を他者にも当てはめることができなければ意味がない。
最近、現れ出したITコンサルは自分の成功をうたう傾向にあるが、果たしてそれはクライアントにも当てはまるのだろうか?
経営コンサルタントというのは、自分が成功した実力も必要であるが、それ以上に「クライアントを成功に導く」ということも大切である。
一方で、最近は団塊世代のシニア層が持つ経験を望むニーズも存在している。
シニアの持つ経験は一時的なものではなく、現場で培われた本物のスキルである。そういった資源を上手く活用したい、という企業の意図がある。
コンサルタントというのは、自分の経験を活かす職業であるといえる。その経験というのは、成功と失敗を繰り返す中、試行錯誤で生み出されたものこそ価値がある。
一時期的に成功した事実に価値がないとは言えないが、やはり長年の経験に勝るものはない。成功した事実よりも失敗した事実の方が重要なことも多いのだ。例えば、営業職を長く続けていて、営業のコツなどを知っているのであればそれはそれで十分に営業コンサルタントとして活躍することが可能だ。
シニアの経験を活かす場は本当に広い。
若い世代がIT系のコンサルタントとして活躍することの是非ではなく、シニアにしかできない人生経験というものを活かしたコンサルティングの場が広がっているのだから、それを追い風として捉えてシニアにはもっとチャレンジをして欲しいと思う。
コンサルタントほど経験を生かせる職業はないのだから。