経営コンサルタントの登竜門的な資格である、中小企業診断士。経営コンサルタントになるには特に必須の資格と言うわけではないが、経営コンサルタントに必要な知識を一通り押さえることができると言うこともあって人気の資格試験である。
中小企業診断士には独占業務は無い。そして、経営コンサルタントは中小企業診断士を持っていなくても名乗ることができる。(中小企業診断士と名乗るには、中小企業診断士の有資格者で、かつ、登録をしている必要がある)
そのため、「中小企業診断士は役に立たない」と言われることが多いようだ。確かに、人気の経営コンサルタントやベテランの経営コンサルタント、すなわち、中小企業診断士などの資格に頼ることなく仕事がバンバン取れる経営コンサルであれば、中小企業診断士など必要ないだろう。
しかし、経営コンサルタントの世界はいきなり仕事が取れるほど単純な世界ではない。だから、修行や経験が必要だと言われる。しかし、それにも矛盾があって、「修行や経験を積むための仕事すら取れない」ということがあるのだ。
そこで、中小企業診断士を持っていると、公的機関などからスムーズな業務の受託(つまり、仕事をもらうことができる)を行うことができる。これが、中小企業診断士資格の大きなメリットだ。
報酬的にはそれほど多くはないが、公的機関からの依頼は取りっぱぐれもなく、安定してある。最近は公的機関・公的関係では予算の縮小を受け、事業そのものは減ってきているが、まだまだ中小企業診断士の有資格者には声が掛かる状況だ。
若手あるいは独立開業して間もない中小企業診断士からすれば、公的機関はまさに神様のような存在と言える。
そして、実は公的機関・公的関係の恩恵を最大限受けることができるのは、地方で開業する中小企業診断士である。士業に共通していることであるが、やはり大きなマーケットを求めて、大都市に有資格者は集まる傾向にある。弁護士は都会では仕事がないといわれ始めているが、地方に行けば弁護士の数は圧倒的な不足状態。これは医師も同じだ。
大都市圏では、仕事がなくても、地方に行けばまだまだ仕事はある。中小企業診断士も、公的機関に限って言えば都市部は過当競争であり、仕事は無い。と言うよりも、古参の中小企業診断士が押さえているので、新参者には入り込む余地は無い。一方、民間企業のコンサルティングニーズは高い。しかし、相当実績や実力がないと仕事を受注するのは困難だ。
地方では、中小企業診断士は、様様である。地方には中小企業診断士は少ないし、いても高齢の診断士が多い。そのため、公的機関・公的関係とのパイプはつくりやすく、仕事もたくさんもらえることが多い。一人ではこなすことができないほどの仕事量を抱え、地方で大活躍している中小企業診断士も多い。その代わり、民間企業のコンサルティングニーズは少ない。(と言うよりも、潜在ニーズが顕在化していない)
以上を踏まえるならば、これからの経営コンサルタントの成功モデルとして、まずは中小企業診断士のいない、あるいは少ない地方で開業し、公的機関・公的関係から仕事を受注し実績や経験を積む。公的機関だけの業務でも、年収で1000万ほどであれば可能だ。
その後、大都市などで勝負する。あるいは、地方で大企業や優良中堅企業を相手に経営コンサルティングの受注を行い、地元の名士になる。
上記のモデルは意外と王道になるかも知れない。
いずれにしても、中小企業診断士の資格を最大限に活用したければ、公的機関・公的関係者とのパイプが重要だ。そして、地方にはそのチャンスは無限に広がっている。なぜならば、東京のコンサルティング会社には、地方の公的機関・公的関係からたくさんの依頼があるからだ。
そこでいつも話しになるのは、「うちの地元には中小企業診断士がいないので」がお決まりなのである。
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