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コンサルタントの条件

バランスを取る力

経営コンサルタントは多忙だ。しかし、仕事を断るのが難しいというのも事実。だからこそ、バランスを取ろう

経営コンサルタントは様々な業務を並行して進めていくことが要求される。1週間のスケジュールを見ても、クライアントへの支援であれば、1社と言うことはなく、数社への業務が混在し、さらに、講演や研修などの業務が入る。

もちろん、コンサルティングだけに特化している経営コンサルタントは講演や研修はほとんど入らないが、それでも頼まれれば嫌とも言えない。同様に、講演や研修を主要な業務としている経営コンサルタントにも、講演や研修を通してコンサルティングの依頼が入ることは少なくない。

特に、講演や研修を専門に行っている経営コンサルタントの場合、スケジュールは半年先まで埋まっているのが通常だ。中には、1年先までびっしりと言うコンサルタントも多い。

スケジュールは先に入ったものが「絶対」である。特に、講演や研修と言うのは、自分の都合でスケジュールを変更することはご法度。しかし、世の中上手くできているもので、スケジュールが埋まっているときほど、さらに仕事が舞い込む。しかも、先に入っている予定よりも良い案件(自分にとって都合の良い案件。例えば、謝金の金額が大きいなど)が入るものだ。このスパイラルに入ると、ひたすら忙しい日々に突入する。

逆に、暇なときはかなり暇になるもの。と言うよりも、暇になってしまうと、一向に仕事が入らなくなる。これを、負のスパイラルとするならば、意外とこういった状況に陥っている経営コンサルタントは多い。

一時期流行った、勝ち組と負け組みである。

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コンサルタントの現実

経営コンサルティングが上手く行かない理由

コンサルタントの業務は多岐にわたるが、一般的にコンサルタントの業務を象徴するのが、コンサルティングである。コンサルティングの定義は様々あるが、結論から言えば「クライアント企業の業績を向上させること」である。

業績を向上させるために、問題解決や様々な手法は存在するが、結局行きつくところは「業績の拡大」である。人の問題も、お金の問題も、全ては業績を拡大するために解決が迫られていることだ。

経営コンサルタントといえば、経営コンサルティングが主要な業務。しかし、コンサルティングで成果を出すのはなかなか難しい。

クライアント企業が経営コンサルタントに依頼する、あるいは雇う理由も、最終的には「業績拡大」にある。

だとすれば、経営コンサルタントとしての実力が試されるのはまさに経営コンサルティングの場であり、研修や講演などは経営コンサルティングを行うための営業活動に過ぎない。(もちろん、講演によりやる気を引き出し、知識を提供することで参加者の業績向上に間接的に関与することはできる。しかし、経営コンサルティングは直接的に関与するという意味で、経営コンサルタントからすれば真剣勝負の場になる)

経営の専門家である経営コンサルタントの腕の見せ所が経営コンサルティングにあるのだが、これが実は多くの場合成果を出せないでいる。

理由はいろいろある。経営コンサルタントが誤った支援をしたという可能性もあるし、手遅れだったと言うこともあるだろう。

しかし、最大の理由は1つだけだ。

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コンサルタントの業務

講演・研修・セミナーの講師になる(2)

講演・セミナーと研修の違いを端的に言えば、参加者の意識の違いと、主催の目的の違いである。

講演・セミナーは、主催者は経営コンサルタントやその他の機関などで、その目的は経営コンサルタントであれば、「顧客を増やす」ことだろうし、その他の機関であれば、「参加者に有用な情報を持ち帰ってもらう」ことだろう。参加者はいずれも意欲が高く、評価もシビアである。経営コンサルタントとしては、講師の立場で非常にプレッシャーが掛かるのが、講演・セミナーであり、まともな講演やセミナーを行うことができるのは、1000名に1名だと言われる。一方、人気講師になれば収入的にはかなり安定する。

講演やセミナーと研修は少しその趣が異なる。研修は先生の立場できっちりと教えるということが要求される。

研修は、一般的に企業研修や社員研修と言われるように、企業が主催となって行われるものである。

経営コンサルタントは、企業に招聘される形で研修講師として研修を行うことになる。

講演やセミナーとの違いは、主催者である企業側が研修の目的を持っていること、及び、参加者の参加意欲が低いことである。

社員研修や企業研修を行う企業は、何からの意図を持ってその研修を行うのである。よって、社員研修を行う経営コンサルタントは、その企業の意図をしっかりと汲み取った上で、それを社員に対して「教える」というスタンスが必要だ。

つまり、講師というよりも、先生と言う位置づけが強くなる。

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コンサルタントの業務

講演・研修・セミナーの講師になる(1)

講演とセミナーは似ているもの、むしろ「同義」と考えてよい。一方、研修とは明確に区分される。その決定的な違いは、参加者の意識である。

講演やセミナーは、一般から参加者を集うことが多く、その意味で参加者の意欲は高い。自主的にお金を払って参加しているからだ。しっかりと知識を身につけたい、払った代金以上の元を取りたいと考えている。

講演・セミナー・研修は一般的に似たイメージがあるが、参加者の意識が異なる。そして、それを行う側も意識を変える必要がある。

研修の場合には、講演やセミナーに比べて参加者の主体性は低い。なぜならば、公開型の研修は講演やセミナーのように参加者の意欲は高いが、研修と言うのは一般的に企業研修を指す。

企業研修、すなわち社員研修と言うのは、会社の都合で実施されるものであり、社員の立場からすれば意欲は低い。なぜ、この忙しい時期に研修などしなければならないのか、面倒だと言うようにたいていは考えている。

経営コンサルタントからすれば、こういった参加者が異なる前提の基で講演・セミナー・研修に臨んでいるということをしっかりと意識する必要がある。

そうしないと、大きな失敗を犯してしまうことになりかねない。

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コンサルタントの業務

講演・セミナー・研修の違い

経営コンサルタントの主要な収入源の一つに、講演・セミナー・研修と言うものがある。もちろん、これらを一切行わない(あるいは向いていない)経営コンサルタントも存在するが、講演・セミナー・研修は労働単価も比較的高く、新規の顧客発掘にも繋がることから是非とも業務としてはできるようにしておきたいところである。

講演・セミナー・研修は人前で話すと言う意味では共通している。しかし、人前で話すと言うことの中でも少し異なるのだ。

講演であれば、2時間程度で10万~20万程度が相場。(当然、講師の格や依頼先により金額は異なるが、平均した単価は1時間当たり8万円程度だろう)

研修であれば、1日でおよそ20万~40万程度。自分で受注すれば全て利益になるが、ゼミ屋と呼ばれる仲介業者からの依頼の場合には、4割~5割程度マージンを取られる。そのため、10万~30万程度の収入だ。

講師として有名になれば、もっと単価は引き上がるが、最初のうちは一般的な上記に上げたような金額が相場となる。

さて、講演・セミナー・研修と言う言葉があるが、これらは何が違うのか?基本的には人前で話すと言う点では共通しているが、その明確な違いは?と問われるとなかなか答えに窮する人もいるだろう。