経営コンサルタントにとって、まさに暇に対する恐怖は驚くほど大きいといえる。特に、死ぬほど忙しい時期を乗り越えて、自分の中では一皮向けたと思った時にやってくる暇な時期は恐怖そのもの以外の何者でもない。
もちろん、これらの話は経営コンサルタントだけではなく、自営業者であれば同じような恐怖を抱えているのは同じことである。
しかし、経営コンサルタントの場合には商品やサービスは「自分自身」であって、暇ということは自分自身に対する評価と直結して考えることが可能である。
だからこそ、余計に辛い。
特に、暇ということは端的に言えば「仕事がない」ということであり、将来のことを考えても非常に心配となることが多い。
一般企業の正社員であれば、暇であることは潰れないような優良企業を前提に考えれば非常にうれしい限り。残業代もつかないような時代にあっては、できるだけ仕事は暇でありたいと思う。
一方、経営コンサルタントの場合には、できるだけ仕事を確保しておかないと自分の収入に直結するだけに非常に怖いわけだ。
ただし、経営コンサルタントの場合には誰に管理されているわけでもなければ指図を受けることもない。つまり、すべては自分の自由の範囲内にある。
ここが勤め人とは異なるところなので、隣の芝生は青いという状況でもあるといえる。