変わる社員研修の世界【コンサルタント無用論】

社員研修といえば、コンサルタントの業務領域として非常に大きなウエイトを占めている。

中には、経営コンサルタントといいながら、企業の社員研修専門に活動している人もいる。それはそれでもちろん構わないわけであるが、そういった社員研修のマーケットは少し変化が起きている。

そもそも、社員研修(企業研修)のマーケットというのは極めて大きなものである。特に、大企業であれば自前の研修施設(研修所)を持ち、それこそ毎日のように何らかの研修をおこなっているというのが現状だ。

企業の経営資源は「ヒト」「モノ」「カネ」「ジョウホウ」と言われるが、中でも絶対的に大切なのはヒトである。ヒトがいなければ、いくらモノやカネがあっても企業の発展はない。逆に、モノやカネが少々不足していても、ヒトが充実してれば必要なものを生み出すことは可能なわけであるから、やはり企業は人ということになる。

だからこそ、企業はヒトにできるだけ投資を行う。その結果、社員研修というマーケットは拡大の一途を辿った。

しかし、ここにきて、社内でも研修はできるだろう、という風潮がある。わざわざ外部から高い謝金を払って講師を呼ばなくても、社内で対応できるものは対応していこうという流れである。

もちろん全ての研修がそういった流になっているわけではなく、誰が行っても同じような内容となるいわば一般的な知識研修と呼ばれるものにその傾向がある。

最近は、企業が自社で研修を行うことができるような教材も販売されている。

<参考> ⇒ コンプライアンス研修.COM

上記のHPでは、誰がやってもそれほど内容が変わることのないコンプライアンス研修の社内利用権を付与した研修教材を紹介している。

そうなると、今後はコンサルタントとしても研修案件が減るかもしれない。とはいうものの、やはりまだまだ専門性の高い研修は、外部の経営コンサルタントなどに依頼するのが一般的だ。

経営コンサルタントは、ある意味生き残りを懸けて、より専門性を磨く必要がでてきたといえる。

特に、インターネットの普及によって講師が有象無象に増加している今はなおさらだ。

コンプライアンス違反事例集を欲しがる理由

コンプライアンスとは、法令遵守(順守)と訳され、大企業を中心に対策が急務となっている。

そもそも、日本におけるコンプライアンスの考え方は広く、単に法令のみならず、価値観や倫理、慣習なども含むのだから非常に厄介である。

とはいえ、コンプライアンスに対する意識を高める要素になったのは「会社法」と「インターネット」の2つが大きいだろう。

商法から会社法への改正によって、いわゆる大会社はコンプライアンス対策の必要性が明記された。また、インターネットの普及によって、消費者がより情報に敏感になり、また、情報を流すことも簡単になった。

つまり、消費者の多くが過敏になっているということ。

しかし、コンプライアンス対策や教育というのは一筋縄ではいかない。というのも、単に法令を守るということだけではなく、価値観・倫理などもその対象になるとすれば、企業の文化や風土といったものも少なからず影響を与えることが当然だからだ。

だから、画一的な教育内容ではなく、各企業単位でのコンプライアンスのあり方を考慮しながら、あるいは模索しながらコンプライアンスを考えていく必要がある。

コンプライアンス違反事例集が人気だという。

⇒ コンプライアンス違反事例集(社内研修で利用可能)

事例のニーズが高いということは、どの企業もいったいどういったものがコンプライアンス違反になるのか、まだ思慮中であるということだ。そのため、違反事例を参考に、自社独自のコンプライアンス教育やコンプライアンスマニュアルの作成を行っているのだろう。

コンプライアンスに関してはまだまだ注目の必要がありそうで、大企業での対策が一巡すれば、続いて中小企業へと波及するのは必須であるといえる。

国家公務員総合職第一次試験合格発表-変わる国家公務員試験

国家公務員総合職の第一次試験発表が先日された。

国家公務員試験は平成24年度実施分より、新採用試験として変更され、今回が始めての実施となる。

とは言うものの、主な変更は2点しか存在しない。

一つは、試験の名称変更。国家Ⅰ種が総合職へ、国家Ⅱ種が一般職へと名称が変更された。ちなみに、法科大学院卒業者向けや大学院向け、秋試験の実施など変わった(追加された)ものもあるが、名称の変更を単に行っただけというのが大半の見方である。

もう一つは、国家公務員の採用試験が時代の要請にこたえたともいうべきもので、「人物重視」になったことである。

参考⇒国家公務員試験の配点比率【平成24年新採用試験】

人物重視というのは、具体的には面接試験の評価ウエイトが上がったということである。今までは、筆記試験で高得点を取ることで、面接試験は無難に逃げ切るというのが典型的な国家公務員試験の受験戦略とされてきた。しかし、それもこれからは通用しないだろう。

こういった人物評価は、公務員試験のみならず、司法試験などとも一部関連している。司法改革の骨子は、受験テクニック偏重の旧司法試験を改めるということであった。

今回の国家公務員試験改正も、筆記試験偏りのテクニック重視の傾向に、より公務員として相応しい人物像を見極めるということが加わったものといえるだろう。

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経営コンサルタントの総合化と専門化

経営コンサルタントに相談にくる相談者(クライアント)は困っている・悩みを抱えているという人が大半である。

そもそも悩みがなければ誰かに相談する必要もない。(実際のところ、単に話を聞いて欲しいという相談者や、自分の自慢しかしない相談者も多いのであるが)

この場合、経営コンサルタントとして、相談内容が自分のよく分からないことだった場合、どうすれば良いのかという問題がある。

考えられるパターンは、

  • 困っているのだからどんな相談にも最善を尽くす
  • 自分の知らないことは断る
  • 自分の得意領域に強引に内容を持ち込む

ということだろう。

困っている人が来た場合・・・

困っている人なんだから、自分で知らないことでも調べる、あるいは知ったかぶる、などで何とか対応しようとする。

これは、いわば経営コンサルタントの総合化といってよいだろう。自分の専門領域はあるが、あるいは専門領域を持たずに、全ての案件に柔軟に対処することを目指すもの。

一方で、知らないことは知らないし、専門外のものは全て断るという方針の場合、経営コンサルタントの専門化ということができる。

自分の知っていることに強引に結びつける、いわば内容のすり替えは好ましいとは言えない。(実際になんでもかんでもITに結びつけたり、自分の得意分野に持っていく経営コンサルタントも実は多いのであるが、考え方を変えればこれも自分の専門領域を持っているという見方もできなくはない。)

あなたはどのような対応をするだろうか?

善し悪しの問題ではなく、実際に相談に来る人はバラエティに富んだ内容を持ってくるので、その対応如何というのは重要であるといえる。

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勝ち組コンサルタントと負け組コンサルタントの二極化

勝ち組・負け組という言葉は死語に近いが、経営コンサルタントの世界は勝ち組と負け組の二極化が進行しているといえる。

言い換えれば、儲かっているコンサルと儲かっていないコンサルとの差が開く一方で、その中間はあまり存在しない。何もこれは経営コンサルタントの世界だけの話ではない。世の中の富も同じことだ。

【差が開く時代】

20対80の法則とかパレートの法則と呼ばれるものがある。これはさまざまなものに当てはまるという普遍性があるといわれている。

例えば、日本の富の80%は20%の人が持っているし、ある会社の売上の80%は20%の営業社員で売り上げている。別の言い方をすれば、20%の努力で80%の成果を生み出すとも言われる。

その日の仕事の成果のうち80%は、その日の20%の仕事から生み出されている。ならば、80%の仕事は20%の成果しか生み出していないということになる。10時間がんばって仕事をしたとしても、そのうちの2時間で8割の成果を出しているということだ。

今までは、平等意識が強く、皆で同じ仕事をして同じ報酬をもらうという考え方が日本では支配的だった。なので、競争原理が働かず、安定志向という名の「日本型経営」というものが存在していた。最も、戦後の日本が飛躍的な経済大国になったのはこの日本型経営のおかげであったのもまた事実。

しかし、競争原理が強まるにつれ、徐々に差が開きつつある。

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