報酬交渉で「お願いします」は禁句

経営コンサルタントの収入は、自分の営業力に依存する。他から仕事を下請けすることもあるが、それはマージンを抜かれたままの状態であり、実入りは少ないと言えるだろう。

やはり、自分で仕事を取れてこそ経営コンサルタントなのである。もっとも、駆け出しの新米経営コンサルタントの場合には、まずは師匠、先輩、仲間と言った経営コンサルタントから仕事をもらって「経験を積む」ことや、「実力を蓄える」ということも必要だ。

しかし、いずれは自らが「仕事を受注する」という時期に来る。その際に悩ましいのが報酬交渉である。基本的に、経営コンサルタントの場合には、報酬額はあってないようなもの。善し悪しは別として、相手の懐具合を見ながら、報酬額を決定していくことになる。

受注時における報酬の決定は悩ましいが、決して難しいわけではない。しかし、多くの経営コンサルタントがもっと報酬額を引き上げることができるのに、かなり安い報酬額で引き受けていると言う現状がある。もちろん、それが悪いということではない。成果報酬と固定報酬を二重で設定すると言う方法もあるからだ。

例えば、一通りの支援で固定報酬を設定し、その支援によって成功したと思われる売上などの定量的な上乗せ分をベースとして成功報酬を設定することもできる。この場合、固定報酬額は低めに設定しておき、成果報酬額の歩合を大きく取る。

自信のある案件は、上記のようにすることで、最終的な大きな報酬額とすることが可能だ。特に、大きな企業の場合には、単純な支援で売上や利益が飛躍的に伸びることが少なくない。この場合には、自分的には高い固定報酬を設定したとしても、むしろ成果報酬の方が大きくなるケースもある。どのような支援を行うのかを念頭に報酬額を設定することが重要だ。

ところで、特に新米経営コンサルタントの場合、自分から報酬額を切り出しにくいというケースが多いようだ。自分に自信がなかったり、依頼をもらってビビッてしまうというようなことがその原因としてあるようであるが、新米でもクライアントからすれば「プロ」であり、専門家なのである。

卑屈になる必要もなければ、焦る必要も無い。堂々と高い対価をもらうようにしよう。高いのは悪いわけではない。その分の「価値」を提供すれば良いだけの話である。クライアントは安いことを求めているわけではない。価値のあるコンサルティングを求めているのだ。価値があれば、お金はいくらでも出すだろう。

その時に注意しなければいけないのは、「お願いしない」と言うことだ。報酬額の交渉の過程で、「○○○万でお願いできませんか」と言うように、クライアントに向かって報酬のお願いをしてしまう経営コンサルタントがいる。これでは、報酬額以前に、仕事の依頼すら断れる可能性がある。

仮に、実績がなくても、「○○○万ですが、どうしますか」と言ったように、正々堂々と自信を持って報酬額を切り出すことが重要だ。自信のない経営コンサルタントには誰も依頼しない。

お願いをするのは、経営コンサルタントの側ではない。依頼するクライアント側なのだ。仕事を欲しいあまりに、自分からお願いしてしまう経営コンサルタントは多いが、これではクライアントも興ざめしてしまう。

堂々と自分の価値を金額に換算して、報酬額として伝えよう。その方が、「この経営コンサルタントは自信を持っている」ということで、仕事が増えるはずだ。

そして、その金額で折り合わなければ値引きなどの交渉をする必要は無い。縁がなかったとして、諦めればよい。あなたを必要としているクライアントはまだまだだくさんいるのだから、無駄に時間を使う必要は無いのだ。

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