講演・研修・セミナーの講師になる(2)

講演・セミナーと研修の違いを端的に言えば、参加者の意識の違いと、主催の目的の違いである。

講演・セミナーは、主催者は経営コンサルタントやその他の機関などで、その目的は経営コンサルタントであれば、「顧客を増やす」ことだろうし、その他の機関であれば、「参加者に有用な情報を持ち帰ってもらう」ことだろう。参加者はいずれも意欲が高く、評価もシビアである。経営コンサルタントとしては、講師の立場で非常にプレッシャーが掛かるのが、講演・セミナーであり、まともな講演やセミナーを行うことができるのは、1000名に1名だと言われる。一方、人気講師になれば収入的にはかなり安定する。

講演やセミナーと研修は少しその趣が異なる。研修は先生の立場できっちりと教えるということが要求される。

研修は、一般的に企業研修や社員研修と言われるように、企業が主催となって行われるものである。

経営コンサルタントは、企業に招聘される形で研修講師として研修を行うことになる。

講演やセミナーとの違いは、主催者である企業側が研修の目的を持っていること、及び、参加者の参加意欲が低いことである。

社員研修や企業研修を行う企業は、何からの意図を持ってその研修を行うのである。よって、社員研修を行う経営コンサルタントは、その企業の意図をしっかりと汲み取った上で、それを社員に対して「教える」というスタンスが必要だ。

つまり、講師というよりも、先生と言う位置づけが強くなる。

また、参加者の意欲は総じて低い。できれば、参加したくないという社員が圧倒的多数である。そのため、そのやる気のない意欲に火をつけながら、かつ、会社の意図を汲み取った内容で進めることが求められる。

しかし、意欲の低い社員のやる気を引き上げるのは容易ではなく、仮にそれができればリピート依頼が多く、人気の研修講師になることができるだろう。

むしろ、最初のうちは企業の意図を汲み取り、企業側が求める研修をしっかりと行うことが必要だ。講演やセミナーでは、内容の面白さが求められる。一方、研修では内容の正確性や確実性が求められる。

講演やセミナーでは、話が脱線しても、極端な話、テーマと全く異なる内容であっても、それが参加者の満足度が高まるのであれば、何を話しても許される。なぜならば、お金を出しているのは参加者個人であって、参加者が満足すれば何ら問題はないからだ。

一方、研修の場合は、盛り上がるかどうか以前に、そもそものテーマから外れることは一般的にタブーである。なぜならば、お金を出しているのは企業であって、その企業の意図する内容とかけ離れてしまっては、クレームになってしまう。つまり、仮に話が非常に面白く、参加者が喜んだとしても、それが主催者の意図とズレているようであれば、その研修は失敗だ。

よって、講演やセミナーは比較的自由度が高い。しかし、満足度を得るためには難易度は高くなるという傾向があり、研修の場合にはしっかりと内容が決まっているので比較的初めてでも対応しやすいと言える。

経営コンサルタントとして、講演やセミナーで収入を安定させたいのであれば、まずは研修講師として登壇して慣れる方が良いだろう。研修講師であれば、100名に1名ぐらいの確率で成功することができる。その後、自分流を身につけながら、さらに場数をこなして、セミナーや講演の講師を狙うのが良い。

話す力、人を説得する力も経営コンサルタントには重要なスキルなのだ。

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