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コンサルタントの世界

中小企業診断士資格の収入限界

経営コンサルタントを目指すうえで、唯一の国家資格である中小企業診断士を目指す人が多いようだ。

中小企業診断士は、確かに経営コンサルタントの入り口・登竜門的な位置づけとして持っていると有効なのは事実。一方で、中小企業診断士であるが故の限界というものも存在している。それは、収入的な意味での限界だ。

経営コンサルタントを目指す人にとって、国家資格である中小企業診断士は人気の資格。しかし、そこには収入的な限界も実は存在している。

中小企業診断士として経営コンさるんたんとで独立するメリットは、公的機関に強いと言うことだ。

商工会議所や商工会、中小企業団体中央会などのいわゆる商工3団体、その他市役所など公的機関では、中小企業診断士を有する経営コンサルタントに仕事を融通する傾向がある。

それは、国のお墨付きを与えられた資格を有していることで、安心して業務の依頼を行うことができるからだ。よって、経営コンサルタントになりたい人、あるいは独立したての頃は、こういった公的機関からの受注を目的に中小企業診断士を持っていると有利である。

しかし、最近ではこのような公的機関の予算も削減され、状況的には厳しくなっている。また、次のような理由で中小企業診断士の収入には限界が生じる。

それは、公的機関の場合には時間単価が規定で決められていることだ。

多くの場合、1時間の謝金は2~3万が通常である。よって、1日フルで業務を行った場合には、15~20万円が限界水準となる。

もちろん、公的機関だけの仕事しかないということはないだろうが、それにしても最初は民間企業から依頼を受けるのは難しい。だから、最初のうちはこれらの業務を行うことは非常にありがたい。

一方、公的機関では中小企業診断士の謝金は規定で決まっているので、自分がかなり有名な経営コンサルタントになっても、謝金の額は変わらない。つまり、時間単価で2万円と言う枠から抜け切ることができなくなる。

これでは、稼働日を考えると収入に限界が出てしまう。よって、著名な経営コンサルタントは、中小企業診断士を敢えて更新しない、あるいは、隠すことによって金額単価を上げているのだ。

それ以外には、民間企業から依頼が増えれば、特に公的な依頼に固執する必要もなくなるので、公的機関からの仕事はそれほど受けなくなることもある。

いずれにしても、中小企業診断士の資格を最初に上手く活かしながら、あとは自分自身の価値を高めて、高収入を狙うのが良いだろう。

「中小企業診断士資格の収入限界」への2件の返信

謝礼金2〜3万円というのは本当なんでしょうか??
本当にそうなら早くとって独立したい。ただいま勉強中。

コメントありがとうございます。

謝礼金はピンキリですが、2~3万というのは相当少ない額です。

著名な経営コンサルタントであれば、1時間のチャージ(いわゆる時間給)は50万円というケースは別に珍しくもなんでもありません。

そういう世界です、コンサルタントというのは。

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